サッカーは国のスタイルや価値を証明する場でもある
2009年4月21日
オシム前日本代表監督が、日本のTV局のインタビューに答え、日本代表、日本サッカーを語っている。オシム家の自宅のチャンネル数は150以上。1日に3試合はサッカーを観戦。「観れば観るほどサッカーが分からなくなる」とオシムは言う。
【フィジカル】
フィジカルはまだ改善できる選手がいます。
ほかの選手に比べて技術や才能に恵まれている遠藤と中村俊輔です。
遠藤や中村といった中心選手のフィジカルを強化すれば、
チーム全体に大きな効果がでます。
中村にはアイデア、判断力、強さがあるので、
全力で走ってプレーすることが出来たらチーム力は大きく上がるはずです。
世界のトップ選手は試合中、走り続けていますよ。
【技術】
日本選手の技術はサーカスの技術です。
皿回しはサッカーでは役に立ちません。
日本代表の課題は動きながらの技術です。
早い動きの中でもアイデアをボールに正しく伝える、
それが動きながらの技術です。
早いサッカーをするためには
次の展開を予測しながら、すばやく決断する能力が必要です。
【決定力】
決定力不足はトレーニングの結果です。
通常の練習や親善試合で
何もトライせず、リスクを冒していなければ、
それを大事な試合だからと言って選手に要求しても不可能でしょう。
積み重ねが大事です。
私の印象では、選手はゴール前で何をするべきか分かっていません。
シュートするべきか、パスするべきか。
監督に聞かないと何もできないんです。
選手が自分で決めることなのに。
【日本の武器】
日本には背が低くて小回りが利く選手がいます。
他の国にはいない斜めに動ける選手です。
斜めの細かい動きは日本がゴールを奪うのに有効です。
なぜなら背の高い選手は背の低い選手が苦手だからです。
日本の斜めへの細かい動きは日本の武器になるでしょう。
【メンタル】
岡田監督は良いけど、選手はまだまだだね。
日本の歴史を考えれば素質はあるはず。
メンタルが強くなければ切腹はできません。
カミカゼもできません。
それは過去の話で、
今、全員がサムライになれるわけではないですが、
メンタルは日本人の強みであることを知るべきです。
【組織力】
組織力はすぐに高められるでしょう。
日本人の性質は、
周囲が何を必要としているかすぐに気付いて責任感がある。
それが日本人ですね。
【国際経験】
審判をドイツやイングランドに送ればよいと思います。
審判も本物のサッカーから危険性とプレッシャーを学べるでしょう。
日本にはプレッシャーがない。
ジャッジミスをしても正しいとされますし。
【選手へのメッセージ】
自分を信じて他の選手からも信頼される。
そして、他の選手も信じる。
ピッチを走るだけなら誰でも出来る。
しかし、サッカー選手はピッチ上でアイデアを探し続け、
リスクを冒すタイミングを追い求め続ける、そういう存在です。
私が最初に日本代表に選んだ選手はサッカーを知っている選手たちでした。
彼らは試合運びが上手かった。
自分だけの武器を持ち、様々な役割を演じることが出来る、
そういう選手になることが大事なんです。
「さよなら」という一つの言葉だけを
歌っている選手になんの意味があるでしょうか。必要ありません。
「多文化」のようでなくてはいけないのです。
【メディアへのメッセージ】
もっと選手たちを信じて上げてください。
オシム氏は考え続けているという。
「日本は他の分野のレベルが高いのに、
なぜサッカーのレベルは高くないのか」
日本サッカー向上のためには、
日本人がその課題を自らの頭で考え
答えを探し続けることが必要だろう。
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