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明治大学と山梨学院大附属高校の共通点

土屋雅史(J SPORTS「Foot!」

本命と目されていなかった中での全国制覇
この冬に生まれた2つの学生王者。大学選手権、通称インカレを51年ぶりに制したのは明治大学。高校選手権を初出場初優勝という快挙で制したのは山梨学院大学附属高校。共に大会前は、本命とまで目されていなかった中での全国制覇。この両チームには“大会を通じて成熟していった守備組織”という共通項があったように感じました。

関東大学リーグを3位で通過し、インカレへの出場権を得た明治大学。世間の注目を集めた天皇杯での躍進からもわかるように、湘南ベルマーレ、モンテディオ山形、アルビレックス新潟とJリーグの3チームから、いずれもゴールを奪った攻撃力が売りのチームで、関東大学リーグ(全22試合)でも得点数は上から4番目の38得点を挙げています。

しかし、失点数は下から3番目の37で、とりわけリーグ戦最後の3試合では10失点を献上。守備に不安を抱えていたのは数字からも証明されていました。

もう一度ディフェンスを見直した
リーグ戦終了からインカレまでの3週間余りで、神川明彦監督が施したのは「守備って重要なんだぞと強調して、もう一度ディフェンスを見直した」こと。具体的には「サイドバックがどうしても後ろのスペースを空ける習慣があるので、サイドハーフを上手に使いながら、常に4人のディフェンダーがスペースを埋める」という意識を徹底させたそうです。

1回戦、準々決勝はPK勝ち。準決勝は関西大学を完封勝利で下して、迎えた福岡大学との決勝戦は、ここまで3試合で1失点と堅守を築くキーマンとなってきた右の鹿野崇史、左の奥田大二郎という両サイドバックが揃って出場停止に。

この大事なゲームにスタメンとして登場したのは、共にサイドバックとしては大会初スタメンとなる日野竜一とキャプテンの田中政勝。前述の神川監督の言葉にもあったように、サイドバックの守備意識が明大にとっての生命線になる中、懸念されていたこの2人がきっちりと仕事を果たします。

4試合で許した失点は2失点
日本代表に招集されて、決勝を欠場した永井謙佑にどうしても注目が集まった福岡大。ただ、永井にマークが集中する横で、大会を通じてキーになったのは、大会ベストMFにも選ばれた市川稔と、1年生の岸田翔平が配置された両サイドハーフ。前者は延長にもつれこんだ準々決勝の中央大学戦でも、試合終了1分前に決勝ゴール。後者も準決勝の駒澤大学戦で先制ゴールと、得点力も持ち合わせた厄介な存在。

ここを、決勝では日野と田中がサイドハーフとの連携で見事にシャットアウト。サイドハーフに入っていた山田大記も、「サイドバックと確認しながらポジショニングを取って、縦を切っていった。向こうも自信を持っているサイドを抑えることができた」と守備面での手応えを口にしました。

結果は、先制した明治がスローインから同点に追い付かれたものの、再び勝ち越し。終盤は押し込まれる時間帯もあった中で、大会前は不安材料だった守備が最後まで破綻せず、そのまま試合終了。終わってみれば、4試合で許した失点は準々決勝のPKと、決勝の失点の2失点のみという、堂々たる結果で見事優勝を果たした訳です。

割り切って守る
決勝の試合後、山田と田中が揃って口にしたのは「割り切って守る」というフレーズ。押し込まれた厳しい時間帯にも、焦れて前へと出て行き過ぎることなく、凌ぐ時は凌ぐという割り切りがチームとして意思統一できていた結果、「守備でリズムを創ることができた」と田中が言うまでに、大会を通じて守備面への自信は深まっていったようです。

キーになるサイドバックが2人とも入れ替わった決勝でも、神川監督が「我々は1年を通じて常に競争しながら戦ってきた。その都度、調子のいい選手を使ってきたので問題はない」と言い続けてきたことを体現するかのように、まったく混乱をきたすことなく、90分間戦い切って勝利したことが、チームとしての成長を証明していたのではないでしょうか。

守備陣がどのくらい頑張れるか
碓井鉄平、平塚拓真、加部未蘭と、U-18日本代表候補を3人擁し、大会前から注目校の1つとして名前が挙がっていた山梨学院大学附属高校。ただ、「山梨県の全タイトルを獲るという目標を掲げて」(FW・伊東拓弥)臨んだ今年度は、県内のユースリーグで4位、インターハイ予選も準決勝敗退と、なかなか結果が出せない時期が続きました。

最後のタイトルとなる選手権予選を制して、臨んだ初の全国大会。2年生CBの関篤志は「色々なチームと対戦して、攻撃陣が全国でも通用するのはわかっていた。あとは、僕たち守備陣がどのくらい頑張れるか」と考えていたそうです。

迎えた初戦、比較的似たタイプの野洲を4対2で下すと、2回戦の立命館宇治、3回戦の香川西を共に完封。準々決勝は、大会得点王の山本大貴擁するルーテル学院との対戦となりました。

ルーテルはとにかく山本に当てて、そのセカンドで勝負するスタイルを貫くチーム。その相手に対して山梨学院のディフェンス陣は「ここまで縦に蹴ってくるチームとの対戦が多かった。サイドからのボールが比較的少なくて、正面から狙いやすいボールが来たこともあったが、そういうボールが処理できるようになってきた」と横森巧監督も認めるパフォーマンスを披露。山本が掴んだ2回の決定機も共に利き足とは逆の右足へと追い込んで、仕事をさせず。3試合連続完封で国立への切符を勝ち取ります。

点は取れるんで失点ゼロで抑えようと意識はしていた
準決勝の矢板中央戦は、過去3試合と同様にロングボールを多用するスタイルの相手に苦戦。187センチの長身FW・中田充樹は抑え込んで途中交替に追いやりますが、空中戦が得意な矢板中央に地上で回される場面も少なくなく、横森監督も「高いボールへの対応は苦しい場面が多かった。中盤が下がり過ぎてボールが繋げず、相手に中盤を制されたが修正の仕様がなかった」と試合後にコメントしています。

それでも何とか凌ぎながら、前半で先制、終盤に追加点と、理想的なゲーム運びで終わってみれば2-0の完封勝利。「点は取れるんで失点ゼロで抑えようと意識はしていた」と関。苦しみながらも4試合連続無失点で、最後の試合に臨むことになりました。

とにかく前半が勝負。最初から目一杯
決勝の相手は青森山田。個々の能力も高く、繋ぐ意識の高い似通ったチームに対して、山梨学院は「とにかく前半が勝負。最初から目一杯」(横森監督)と判断。開始直後から凄まじい勢いでハイプレッシャーを掛け続けます。その勢いは、伊東も「最初飛ばし過ぎたなと思った」と振り返るほど。

しかし、このハイプレッシャーで完全にゲームを掌握すると、11分には碓井が狙い通りの先制ゴールを奪いました。また、青森山田のキーマンとなる椎名伸志と柴崎岳にも「ドイスボランチ(碓井、宮本龍)が連携を取りながら、FWとMFで挟んでボールを取りに行こう」という指揮官の指示を徹底。ほぼ完璧といっていい程に2人をゲームから消してしまいます。

オーバーペースとも取れる前半を経て迎えた後半も運動量は極端に落ちず。やや守備に回る時間が長くなる展開にも、碓井と宮本を中心に粘り強く対応。

一番頼りにしているSB井上拓臣が負傷退場
前半の内に、横森監督が「一番頼りにしているSB。今大会ここまで来られた要因でもある」と評価する井上拓臣の負傷退場を受けて、大会2試合目の出場となる渡辺圭祐が同じ右SBに投入されましたが、違和感なくゲームに入り込み、76分には危ないピンチで身を投げ出してクリア。「あそこ(右サイド)から崩されるかと思ったが、よく守ってくれた」と監督も称えるパフォーマンスを披露してみせました。

終盤、青森山田は長身選手を投入してパワープレーに出たものの、既にルーテルの山本、矢板中央の中田を抑え込んできていた実績を持つディフェンス陣は、焦ることなくしっかり対抗。持ち前の高さで跳ね返す関と、「自分がミスしてもヒロくんがカバーしてくれる」とその関が絶対の信頼を置く、170センチのCB中田寛人との補完関係も抜群で、何度かあった決定的なピンチも凌ぎ切り、迎えた試合終了のホイッスル。青森山田に得点が記録されることは、最後までありませんでした。

ウィークポイントだったはずの守備陣、5試合連続完封
決勝は大会を通じて成熟させていった守備をあれこれ試される総決算のようなゲームになりましたが、最前線でプレスを掛け続けた伊東も「ディフェンス陣に不安はあったけど、今大会はよく頑張ってくれたなっていうのはあった。選手権中に成長したんじゃないかな。自分は安心して見られました」と笑顔。関は6試合を振り返って、「1‐0の試合もあったんで、自分たちも少しは活躍したと思う。自信になりました」と、控え目ながら堂々と語ってくれました。

大会前はウィークポイントだったはずの守備陣が奮起した結果、5試合連続完封での優勝。横森監督も「全体としては守備をよく頑張ってくれた」と言及するなど、終わってみれば守備の堅さが頂点を引き寄せたと言っても言い過ぎではないでしょう。

偶然か、はたまた必然か、この冬は、“大会を通じて成熟していった守備組織”を手に入れた“攻撃型”のチームが高校と大学共に全国を制したのかなあと、取材を通じて感じました。

なお、今週のFoot!はマリーニョさんと藤原清美さんをお迎えして、“ブラジル特集”をお届けします。ブラジル代表のアシスタントコーチを務めるジョルジーニョのインタビューと、藤原さんの南アフリカ現地レポートをVTRでご紹介。また、ドゥンガ擁護派の藤原さんとドゥンガ否定派のマリーニョさんの激突も、多分ありますのでお楽しみに!今年もFoot!を宜しくお願いいたします。

土屋雅史(J SPORTS「Foot!」

WORLD SOCCER NEWS「Foot!」
初回放送は毎週金曜23:00-24:00。


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コメント

長っ。
永井が代表に招集されたのは陰謀だ
おまえらって
真面目な記事はスルーなのな 騒ぎたい盛りか
しょうがないな
明治は江ケツの母校。
なので陰謀なのは間違いない。
 >「サイドバックがどうしても後ろのスペースを空ける習慣があるので、
 >サイドハーフを上手に使いながら、常に4人のディフェンダーが
 >スペースを埋める」という意識を徹底させたそうです。
ガンバの人がドン引きや引きこもりやとかばかにしていたけれど
昨シーズン後半から実施しはじめた戦術ですね
日本を中国の属国にしたくなければテレビを信じるな。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm9375342
共通点:FC東京の下部組織出身者がたくさん入ってる。
明治の神川監督は就任以来次々と結果を出している。
まだ若いし、もしかしたら名監督になるかも。
>6
別にテレビなんか信じてないが、オマエの事はもっと信じてない。
>別にテレビなんか信じてないが
なるほど「南京大虐殺を捏造」した朝日新聞や、日本人の変態記事を世界中に発信した毎日変態新聞は信じるんだ(笑)
素晴らしい分析ですなあ
神川監督は小中の先輩になるのだが、まだS級を持っていないようなので、是非S級を取得しもらって、J2かJFL位からチームを育ててもらいたい。 頭も良かったしなぁ・・・
【小沢氏進退】首相、続投を容認「闘ってください」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100116/crm1001161317021-n1.htm
こんなことで我々の長年の悲願である「参政権」がつぶれるなどありえないニダ。我々の選挙協力が無駄になってしまうなんてありえないニダ
両方とも共通点としてFC東京出身の選手が多いな!
えっと、もしかして表題の長ったらしい文章より>14が一言で的を射たのではあるまいか?

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