JFA公認C級コーチ養成講習会レポート 1日目
2010年2月 5日
埼玉県サッカー協会主催のJFA公認C級コーチ養成講習会の初日が終わった。
まずは初日のスケジュールを軽くおさらいする。初日は
開講式、ガイダンス
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講義 発育発達と一貫指導
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昼食
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実技 ボールフィーリング
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実技 ボールフィーリング~シュート
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実技 サッカーをしよう
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夕食
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講義 技術・戦術理論
の流れとなっていた。各コマは約1時間半で構成されており、JFAの資料をもとに講義・実技が行われる。
ガイダンスではこれから世界と戦っていく上で大切なことが話題となったが、具体的には2050年にW杯で優勝するという当時のキャプテン川淵さんの宣言がとりあげられ、仮に2050年にプレーするプレイヤーが25歳前後だったとすれば、自分たちが育てるのはその親である、ということが伝えられた。これはいかに育成というものが地道かつ次世代を意識して取り組まなければ行けないものであるか、ということを示しているように感じた。
ちなみに前回W杯における最大の反省点としては、日本の選手のDF時におけるアプローチの遅さが指摘されていた。余談だが、最近の栃木県のトップチームはとても洗練されていて、特にこのアプローチの速さは目を見張るほどだということだ。
個人的に気になっている「エリート」という単語についても触れられたが、この言葉は「先頭で戦うもの」という意味で使っているとのこと。なんとなくの違和感を感じつつも、そうなんだ…と納得してしまった。
講義は進む。こういった指導者育成にとって大事なことは、なるべくビジョンを共有することだという。これには大いに賛成したい。ビジョンを共有した上で指導者なりの個性を出すことが大事ということだ。ビジョンがバラバラでベクトルが明後日の方向を向くような状況はいけない、とのこと。
また次の発育発達と一貫指導にて、大切なことはプレゴールデンエイジ(~8、9才)、ゴールデンエイジ(9~12才)、ポストゴールデンエイジ(12~16才)、インディペンデントエイジ(16~)において一貫した指導をすること、という内容が何度も何度も繰り返しアピールされた。特にそれぞれの年代は身体的・精神的にさまざまな個性を持っているので、その点も尊重して指導すべきだ、ということも繰り返しコメントされた。
夜の講義では、サッカーに関する基礎的な理論が案内されたが、特に「常に主導権を握ったプレイ」というものが目標として挙げられた。ボールを失わないことも大事だが、その後に続く「奪い返すこと」の重要さも説明された。
初日の実技では、ゴールを奪うことを中心に、どうやって若年層を指導していくか、ということを中心に講義がなされた。D級コーチを取得した際には「いかにサッカーを好きになってもらうか」ということが重視されていたが、C級の場合は「いかにボールに触れさせ、多くのプレーを経験させるか」ということを重視しているように感じた。
以上が初日の記録と雑感である。以下は講義が終わった後の飲み会にて話されたことを中心に紹介する。
開講式ではインストラクターのみなさんの紹介などがあったが、今回私たちに指導をしてくれる皆さんは先生をやっている方が多いようだった。これはJFA公認コーチにおいてインストラクターとなれる?B級やA級を取得するには、各県サッカー協会の推薦状が必要であり、そこではやはり現場の第一線で毎日のように指導を行っている指導者が優先されがち、という事情もありそうだ。実際B級以上を取得しようとする際には「推薦状をもらうのが最も難しい」といった話も聞こえてくる。本来であれば貢献よりも指導者としての実力が評価されるべきなのだが、実際にはそういったシステムにはなりきれていないようだ。
さらに現場(高校)の指導者にとっての今の悩みを問えば、例えば部活にとって「有名高校のサッカー部に所属すること」が目的になっていることが挙げられるという。これは、部活という縛りがある以上、1つのチームに所属したならたとえ控えであったとしても他のチーム(高校)に移籍するということは考えにくく、結果として控え選手や、またはベンチ入りできない選手の可能性を摘んでしまっていることにならないか、ということである。これがJリーグのような決まりであれば、たとえ名門に所属していたとしても、試合に出れないことに不満を感じた選手は他のチームに移り、すぐにでもレギュラーをつかんで活躍すれば良いだけの話である。日本の高校の決まりではそうも簡単に移籍できない事情があり、その結果サッカーを辞めてしまう選手が数多く存在するという事実につながっているとか。
加えて悲しいかな高校サッカーの主要な大会はほとんどがトーナメント式であり、真剣勝負の場で余裕ある選手育成が行えない、という不満も挙げられた。高校の先生にとって、選手を育成することと試合に勝って1試合でも多くの公式戦を行うことが相反する目的となっており、意識の高い先生ほど苦悩するということがあるようだ。
とにかく言えることは、高校の部活のような現場の最前線で指導を行う人にとって、現在のサッカーを取り巻く環境は苦悩そのものであり、勝利至上主義である高校サッカーの問題は根が深そうだ、ということ。できればリーグ戦のようなものが活発に行われ、年間を通してある程度の公式戦数が保障され、チームとしても挑戦できる土壌があり、かつ出場機会の無い選手が自由に移籍できるような文化ができればいいのだが…。



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